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お子様の矯正治療

お子様の矯正治療について

お子様の矯正治療の場合、いったい、いつ頃から矯正治療を開始したらいいのかという質問を受けます。 矯正治療は大きく分けてI期治療とII期治療という2ステージになっています。

I期治療とは:

・永久歯は前歯2本~4本と6歳臼歯が萌出していて、脇の方の歯はまだ乳歯の状態(混合歯列期といいます)
・年齢でいくと、6歳から10歳位の頃に行う治療をI期治療といいます。

II期治療とは:

・全ての歯が永久歯に生え変わってから
・成人の方
の矯正治療をII期治療といいます。

その患者様のお口の中の状態や、成長の様子などによって、2段階の治療になる場合と、1段階(I期治療またはII期治療)だけの場合があります。 ですから一概に早く治療した方がいいとか、全部永久歯に生え変わってからでいいとかというものではありません。 歯科医院や歯科検診で、かみ合わせに問題があると指摘されたり、また保護者の方が何か気になることがある場合には、一度矯正専門医の先生に診ていただくことをお勧めします。

お子様の矯正治療例

前歯の反対咬合は、この時期よく見かける不正咬合です。

【治療中】矯正装置にはいろいろなタイプのものがありますが、今回は当院で比較的よく使用する装置はマルチブラケット装置です。
I期治療の場合、治療期間は約1年間、通院は1ヶ月に一度になります。

【治療後】第二次成長期の前の、成長が比較的落ち着いているこの時期に反対咬合を改善することは、見た目の改善だけでなく、発音やそしゃくなどの機能の改善も行うことになります。

主訴前歯が反対である
診断名反対咬合
初診時年齢7歳6カ月
使用した装置名マルチブラケット装置
抜歯なし
治療期間9カ月
費用の目安30~35万円(税別)
リスク副作用一旦反対咬合が改善した後の、第二次成長により、再び反対咬合になる可能性があります。

【治療前】左側の上下の一番前の歯(中切歯)が反対咬合になっています。 左下中切歯には咬んだ時に強い力が掛かっているため(咬合性外傷)、この歯の歯肉が下がり始めています(白矢印)。 このままにしておくと、さらに左下中切歯の歯肉が下がってしまいます。 このような状況に気づいたら、なるべく早く矯正専門医にご相談されることをお薦めします。

【治療中】case1と同じマルチブラケット装置にて治療しました。

【治療後】ほぼ1年後です。 これで、左下中切歯の歯肉が下がることはなくなりました。

主訴下の歯が1本だけ出ている
診断名反対咬合
初診時年齢6歳7カ月
使用した装置名マルチブラケット装置
抜歯なし
治療期間8カ月
費用の目安30~35万円(税別)
リスク副作用一旦反対咬合が改善した後の、第二次成長により、再び反対咬合になる可能性があります。

開咬とは、治療前の写真のように奥歯は咬んでいても、前歯は開いた状態をいいます。 原因としては、小さい頃に指しゃぶりがあったりすると、前歯が開いているので、いつまでもそのすき間に舌が出て来る飲み込み方(幼児型嚥下)のままになります。 そのため年齢とともに指しゃぶりが止まっても、代わりに舌が出てくるので、前歯は閉じてきません。 このような場合、まずは舌を前に出さない正しい飲み込み方(成人型嚥下)ができるようなトレーニングを行います。 それと同時に、舌が出にくい環境にするため、矯正治療により前歯を閉じていきます。

【治療後】正しい飲み込み方、すなわち舌を前に出さない飲み込み方ができるようになりました。 そのため発音や咀嚼(食べ物を噛み砕く)などの機能の改善が行え、また今後の成長にとっても良い影響が与えられたと思います。

主訴前歯が開いている
診断名開咬
初診時年齢8歳2カ月
使用した装置名マルチブラケット装置
抜歯なし
治療期間11カ月
費用の目安30~35万円(税別)
リスク副作用安定するかどうかは、正しい舌の使い方ができているかどうか、また今後の第二次成長によります。

お子様の6歳臼歯が生えてきた時期に、正しく萌出してきたかどうか確認しましょう。

【治療前】正しい6歳臼歯の咬み合わせとは、下顎の6歳臼歯より、上顎の6歳臼歯のほうが半分外側にあります。 ところが交叉咬合とは下の写真の矢印のように、上顎の6歳臼歯のほうが内側にある状態を言います。これでは正しく食べ物を噛み砕くことができません。

【治療中】写真のような装置(クオードヘリックスといいます)にて上の6歳臼歯を広げることにより、交叉咬合を改善します。

【治療後】上顎の幅は拡大し、交叉咬合も改善しました。

主訴左側の奥歯でうまく噛めない
診断名左側交叉咬合
初診時年齢9歳4カ月
使用した装置名クオードヘリックス装置
抜歯なし
治療期間6カ月
費用の目安30~35万円(税別)
リスク副作用装置は舌に違和感があります。しばらくすると慣れてきます。

今回も6歳臼歯の萌出方向に問題のあるケースをご紹介します。 前回は6歳臼歯の幅に問題があるケースでしたが、今回は前後的に問題があるケースです。

【治療前】レントゲンを見てください。赤矢印の上顎左右6歳臼歯は本来の萌出方向より斜め前に出てきています。そのためひとつ前の第二小臼歯(☆)の萌出するスペースがなくなってしまっています。 次にお口の中です。 左右の6歳臼歯(☆)は斜め前に生えてきたため、前の乳歯Eに引っかかっています。 これでは、まともに下の6歳臼歯と噛めません。

【治療後】マルチブラケット装置という装置で、6歳臼歯を後ろに下げる治療を行いました。その結果、6歳臼歯は正しい向きになり、第二小臼歯(☆)のスペースが獲得されました。 また、下の6歳臼歯とも良い関係で咬めるようになりました。 6歳臼歯は永久歯の中で一番早く萌出する大臼歯で、生涯にわたって食べ物を咀嚼するのに一番活躍すべき歯です。 その歯がきちんと咬めないような状況であれば、早めに改善することが大切です。

主訴上の奥歯の生え方がおかしいと、歯科医院で指摘された
診断名上顎左右第一大臼歯萌出方向異常(近心傾斜)
初診時年齢7歳1カ月
使用した装置名マルチブラケット装置
抜歯なし
治療期間10カ月
費用の目安30~35万円(税別)
リスク副作用この様な萌出方向異常を見逃してしまうと、あとで治療しようとすると、後ろに第二大臼歯が控えているため、かなり大変になります。定期的に歯科医院で診てもらい、これから萌出してく永久歯に問題が無いかチェックしてもらうのが良いでしょう。